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人間にとって森林がいかに大切なものか、 いろいろな角度から深く考えた解説本です。
自然と人間 ― 森は生きている
715円(税65円)
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自然と人間 ― 森は生きている
715円(税65円)
日本は森の国、木の国です。国土の7割が森林です。
オランダやイギリスでは1割にもなりません。
緑の多いスイスやドイツでも3割たらずです。
日本は森林に恵まれた国です。
そして私たちのまわりには、森林の贈り物がいっぱいあります。
木材からは新聞、本、ノート、鉛筆などが作られ、
ゴムの木の樹液からは輪ゴムや長靴、運動靴の底などが作られます。
木の皮から取れるタンニンは、インクやペンキに使われます。
他にもお酢やアルコール、合成樹脂に接着剤、様々な薬品にも使われています。
家の中の柱や床や天井、机にタンス、バットやピアノも木から作られています。
数え上げたらきりがありません。

更に人類は木から火も手に入れました。
そして豊かな水も肥えた土も森林からの恵みです。
また森林は山崩れや水害の他、風や暑さ寒さからも守ってくれます。

「日本書紀」にも出てくるスサノオノミコトは、植林の神さまとしても知られています。
スサノオノミコトの子どもであるイソタケルノミコトも天から下る時に、
たくさんの木の種を持って降りて来て日本中に植えていきました。
こうして古くから山は神さまの住む所として崇められ、
日本人は森林の恩恵を受けて生きてきました。

では外国の森林はどうでしょうか。
内村鑑三の「デンマルク国の話」に有名なお話があります。
デンマークが豊かな国になるまでには、長い苦心の歴史がありました。
戦争に負けたデンマークに残されたのは、土地の半分近くが使えないユトランド半島でした。
そこでダルガスという士官がユトランドを花園に変えようと研究を重ね、
息子の時代にやっと美しい森林を作ることに成功します。
そして森林は気候も変え、豊かな農作物が実り、水害もなくなりました。

自然はこうして人間によって育てられてきました。
しかし生活が変わるにつれ、森林との関りも変わって来ました。
豊かな森林を守るために必要な林業が、学校の指導要領から削除されています。
人間にとって森林そして林業がいかに大切なものか、
いろいろな角度から深く考えた解説本になっています。
『川は生きている』『道は生きている』に続く3部作の1冊です。
小学校中学年からおすすめです。
176ページ
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